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もうこのネタ季節外れて使えねーってことに気付きました。 〜属性姉妹と戯れB&H・T〜 「は?チョコ作ってくれだって?」 毎日、魔閑鳥(まかんとり)が届けてくる新聞を食卓机の上で広げて読んでいた長女、地沙がそう頼んだ二女、疾穂に対し声を上げた。 「いや、ほらさぁ、世間では何だかんだ甘い時期な訳であって、それでちょっと地沙に頼んで作ってもらっちゃおうかな〜、とか・・・・・・だめ?」 「面倒面倒。自分の為ならともかく、何で大食らいのアンタのためにアタシが腕を振るわなければいけないのさ?」 地沙は面倒事が嫌いなのだ。機嫌が悪くなれば普段の家事でさえも面倒だと感じ、不貞寝を始める始末である。 時期はセントバレンタインデー期間の真っただ中だ。住居を街から離れて構えている地沙達にとってはこの期間はあまりに無関係である。流れの噂であるが(五女の魅影が立ち聞きして、それを話している)、最近では女性同士で渡しあう、つまり友達同士の「友チョコ」なるものや、男性が女性に対して逆に送るという「逆チョコ」というものも存在するらしい。 「お願いよ〜地沙〜、チョコじゃなくても良いから甘いもの作って〜」 「じゃあシッポの飯、これから全部甘いお菓子にしてあげるよ。そしてブクブクと太ってしまえ」 「ひど〜い、地沙は想い合う人とかいないから投げやりになってるんじゃない?」 「別に。そんなこと言うならシッポもいないでしょ」 「う・・・・・・、さすが我が姉君。鋭いツッコミです」 「それに、親の代わりしてるアタシなんかにそんなこと考えてる暇なんてないの。そんな時間があるなら仕事してるよ」 ちなみに、この姉妹の中で世間の仕事を持っているのは地沙と魅影と毒恵、期間を含めれば凍子だけである。 あとは全員、日雇いなどの仕事が入れば行く程度で毎月の収入はそれほど多くはないし、少なくもない。 地沙の仕事は地方文献や、歴史、土壌調査、化石についてのレポートを書くこと。 魅影は何と街から離れた図書館で働いている。 この家の大量の本もほとんどその図書館から処分されたものを引き受けた本なのだ。 どうやって持って帰ってきたかは魅影の力を察すれば分かる。 毒恵はあの性格でも一応薬剤師の資格を持っており、本気で薬の調剤もできたりする。しかし、処方せんを貰った時にしか薬を調剤しない。 凍子は夏限定で、かき氷なんて作ってる。浜辺に行けば氷屋の姉ちゃん呼ばわりなのだ。 「ちぇっ、どうせ私は家を花粉から守ったり、屋根に雪が積もらないように風を吹かせたりすることぐらいしかできないグータラ娘ですよーだ」 「・・・・・・あ、そうだ。面白いことを考え付いたぞ」 「何よ地沙。随分楽しげな声なんか出しちゃって」 「作ってやるよシッポ。お望みのチョコを」 「え、本当に?マジでマジで?」 「その代わり、条件付きで」 「・・・・・・え?」 *** 「・・・・・・こんにちわ。貸出ですね。・・・・・・あ、『ベルジースの百夜』って面白い本ですよね」 「あ、これ知ってるんですか。これを読むのは初めてでして」 「・・・・・・作者の書き方が独特で、初めて読む人は騙されやすいですよ。慣れた人でも読み手を騙す本です。できれば続編も読んでくださいね」 「丁寧に有難うございます。じゃあ、読み終えたら続編も借りに来ますね」 「・・・・・・有難うございました」 アニマ種の青年を見送って貸出記録にメモをする魅影。黙々と仕事をしているとマジック種の館長が話しかけてきた。 「お疲れだね、魅影君」 「あ・・・・・・、お疲れ様です、館長さん」 「君がああいって、本を借りる人や返す人にその本のことを聞いたり話したりしてくれるから利用者が増えてきているよ。利用する人からも良い評価をもらっているしね」 「・・・・・・ありがとうございます」 「いやいや、謙遜するのは私の方だよ。長い間ここの館長を務めている私だが、ここの本の内容は全て把握している訳ではない。しかし、君は若いのに既にほとんどの本を、それもその本の内容まで把握している。大した能力だよ」 「・・・・・・勿体ないお言葉です。しかし、事務の方なんて私にはちょっと理解できません」 「ははっ。おっと、そんなことより、今日は早く帰って来るように、と君のお姉さんから魔閑鳥の伝達を受け取ったよ。何かあるのかね?」 「・・・・・・はい?」 *** 「・・・・・・ただいま帰りました」 陽はだいぶ西に沈みかけている。いつも陽が沈んでから帰ってくる魅影だが、姉の話で早く帰って来た。 (陽が沈んでいた方が帰りやすいのですが・・・・・・) 魅影は『影渡り』や『闇解け』を使えば一瞬で帰って来られる。図書館までの道のりに木や看板などがあまり無いため、陽がある内は歩きとなるのだ。 「おー、お帰りミカ。これから大事な話をするよ」 「・・・・・・?」 全員、いつもの食卓机の付いている。その真ん中にはいくつかのラッピングされたチョコ。 「さて、皆集まったね。今日は話したいことがあって急遽姉妹会議を開くことになりました」 「何々?どっか楽しいとこに行くとか?」 「面白い話かしら」 「地沙姉様の愚痴でしょうか」 「金銭的な問題か・・・・・・?」 姉妹たちが思い思いの言葉を連ねていく。 「あー静かに、しーずーかーに。そういうことじゃなくて」 こほん、と地沙が一息。そしてテーブルにダンッと手を付いた。 「妹達よ、今この時期はセントバレンタインの時期だ。今まで我々姉妹達は街の住民たちのイベントなんぞ興味を持ったことなどなかったが、今このご時世、多少はそのような文化に触れておかなければならない!」 「・・・・・・だからこのチョコを人に渡してみようというのが、地沙姉さんの狙いですか」 魅影が置かれているラッピングチョコを手に取り、発言する。地沙が勢いよく指さし、続ける。 「その通り!アタシが完璧なまでにレシピを完成させ、作ったこのLOVEチョコを誰かに渡してその文化の内容を知ろうというのが狙いだ!その名も『プレゼントオブチョコ、バイエンジェルシスターズ!』」 「何だ、ただチョコを人に渡せばいいのか。ならすぐに終えられるな」 大そうな企画名を長女が言う中、三女、凍子が気楽そうにチョコを手に取り見上げる。しかし、地沙は不敵な笑みを浮かべた。 「ふっふっふ〜ん、それじゃあ芸が無いよ凍子ちゃ〜ん。これに条件と賭けを付けます」 「条件と賭け?」 「そう。まず条件!渡す期間は1週間!あと男の人限定ね。女の人は禁止。渡す数はいくらでも渡していいけど渡した数を他の人に教えちゃだめ。次に賭け!一番渡した数が多い人が一番渡した数が少ない人に一つ命令を言う。こうしないと渡さずその場で食べちゃいそうな人が出そうだもんねぇ」 地沙が疾穂を見ながら言う。そんな疾穂は頬を膨らませた。 「うわ・・・・・・、地沙姉そんなこと言って自分が負けたらどうするのさ?」 六女、雷菜が心配そうに意見を放つ。地沙は特に心配する気もなく。 「雷菜ちゃん、全員ほぼ条件は同じよ。負けた時は負けた時よ。勝った時も勝った時ってこと」 「まあ・・・・・・確かに。でも、これだと『義理』だとか『本命』だとか分かりませんよ。男の人というのはチョコを貰ったと同時にこれほどに無いほど歓喜するものであり、『本命』と勘違いする人もいます。その辺はどう考慮すれば?」 七女、香焔が賢い意見を放った。それを聞いても長女は本当に何も考えてなさそうに言う。 「そんな堅いこと気にしていたらやってられないよ、カホ。つまり、アタシが言いたいことは全部『義理』。本命なんて自分で作ってね。さて、明日から1週間、皆さまでこの文化を知って行きましょー!」 長女がハイテンションで言う中、妹達は少し凍てついた。 ((((((・・・・・・大丈夫なんだろうか)))))) 妹達だけがそう考えていた。 『プレゼントオブチョコ、バイエンジェルシスターズ!』の内容。 ・バレンタイン期間中の1週間でラッピングしたチョコを渡す。 ・しかし、チョコを渡す人は男性限定(友チョコ、逆チョコを禁止) ・渡す数はいくつでも構わない。 ・渡した数は他の人に明かしてはならない。 ・渡したら相手に専用の紙に直筆で渡した本人の名前を書いてもらう。 ・チョコは全て『義理』。受け取った相手はそれをどう判断するかは相手次第。 ・最終的に渡した数で競い合う ・一番多く渡した人は一番少なく渡した人に一つだけ命令を下すことができる。 さあ勝つのは誰でしょうか? 予想していてくださいまし。 この続きはまた今度。近いうちに書きますのでお楽しみに。 では今回もちゃんとキャラ紹介〜。 〜登場人物〜 *地沙(読み方:ちさ) 長女 属性は地(土)。 精霊種における、一部能力の説明。 ・土還し 物を地面に埋めることができる。または物を土で固めることができる。 物の保存や現代で言うアルミホイルの代わりを果たすことができる。 ・泥人形作り 魔力で土を固めて人型にし整形させる。さらに魔力を吹き込むことで自律的な人形を作り上げる。 しかし、人形が動いている間魔力を消費する。 ・地響き 小規模的な地震を起こす。自分で規模や強さを調節することができ、ひとつの天変地異を起こせる。 自分のいる場所や被害を出したくない場所には害を被らないようにもできる。 *疾穂(読み方:疾穂) 二女 属性は風。 精霊種における、一部能力の説明。 ・風の護り 自分や対象としたものに風を纏わせ、ありとあらゆるものを吹き飛ばす。 また、前に放つことによって雪や砂等、視界を遮るものを飛ばすことができる。 ・風起こし 一時的に風向きを変えたり、風速を変えたりすることができる。 しようと思えば雲を全て吹き飛ばすほどの風を起こすこともできる。 ・かまいたち/真空刃 空間に無理やりかまいたちを起こす。 真空状態にして、斬り裂くこともできる。 *凍子(読み方:とうこ) 三女 属性は氷。 精霊種における、一部能力の説明。 ・雪像作り 雪や氷を作り、それをさらに形を成型する。 大きな物を作るにはそれなりの魔力を要する。 ・氷起こし 地面などの水分などを一気に冷やし、凍らせることができる。 その場に氷柱を立てたり、天井のある場所ならツララを作ることも容易い。 ・雨霰雹 空中の気温を低くし、霰を降らせる。 とても鋭利な雹も降らせることもできる。危ない。 量や鋭さは個人で調整することができる。 *毒恵(読み方:どくえ) 四女 属性は毒。 精霊種における、一部能力の説明。 ・分解/結合 あらゆる毒や粒子の物質を分解、結合することができる。 普段、実験で用いる能力の一つ。 ・発生/消去 毒の成分を発生させたり、消去させたりすることができる。 しかし、この能力を発動させるためにはそのものを手で触れなければならない。 逆に毒ではなく薬の成分を発生させたり、消去させたりすることもできる。 ・毒霧 自ら毒の霧を発し、周りを中毒症状に陥らせる。 使い方によっては、アロマセラピーと同様の効果の霧を発生させることもできる。 *魅影(読み方:みかげ) 五女 属性は闇。 属性種における、一部能力の説明。 ・影渡り/闇解け 影に同化することによって、その姿を消すことができる。 さらに一定の範囲ならその影を伝って移動することもできる。 陽が出ていない場合、その夜の闇に溶け込むことができる。 しかし、両能力は曇りや雨、雪等の日には使えない。 が、少しでも影が出ている場合、そこに同化することができる。 ・影落とし 自分の影に物を落とし、隠すことができる。そのまま持ち運び可能。 制限は自分の体重と同じ重さまで。 ・影縫い 影に溶けて、その影や物が動かないようにする。 針で1回縫うだけで起こる。外すまで解けることはない。 *雷菜(読み方:らいな) 六女 属性は雷。 精霊種における、一部能力の説明。 ・放電 自分に溜まった電気を周りに放出する。 ちなみに電気を溜めるには動くしかない。 ・電子調整 プラス粒子やマイナス粒子を自由自在にコントロールすることができる。 磁石などの磁力関係もいじることが可能。 ・青天の霹靂/雷起こし どんな晴れた日でも雷を起こす。 自分が落したい位置を決めれば確実にその位置に雷を落とすことができる。 *香焔(読み方:かほむら) 七女 属性は炎。 精霊種における、一部能力の説明。 ・火炎 自ら炎を発生させることができる。 その火力は森林を焼き尽くす炎からマッチの火程度まで。 ・焔舞い 火の粉を発生させ、風に乗らせる。 一帯が燃え上がらないように燃えない火の粉を作ることもできる。 ・空間爆破 瞬時的にその空間に酸素と水素を発生させ、火の粉を飛ばす。 発生した場所は一瞬にして爆炎に包まれ、一気に燃え上がる。 多量の魔力を消費する。 でぁこれにてどろん。。。 |
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